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What's 'IM'?

―コレマデ ト コレカラ ―

IM休刊?

 2001年9月11日。例の事件は、たまたま行ったダチのアパートで知った。巨大な壁沿いに落ちていく豆粒のような人間たち。そして一瞬にして起こったツインタワーの崩壊。
・・・・・・確かに衝撃的だった。だがオレはまだ事態を楽観視していた。今までに起きたテロと同様、アメリカと国際社会は冷静に対処すると信じていたのだ。

 だがその後のアメリカの反応は信じられないものだった。レノンの歌が放送禁止になり、そしてアフガニスタンへの空爆が始まった。「十字軍」まで持ち出して戦意をあおる大統領。体制翼賛会と化した政治とマスコミ。そして異論を許さぬ一般市民。・・・アメリカが世界に誇ってきた「自由」と「民主主義」が、たったひとつのテロ事件によって、あっけなく崩れてしまったのだ。
・・・・・・ショックだった。

「モットシュチョウシヨウ!モットコミュニケイトシヨウ!・・・」 ・・・・・・『IM』が訴え続けてきたこの標語は、自由と民主主義を信じてこそ言えるもの。それを信じることが出来なくなってしまったいま、このまま『IM』を続けることは最早精神的に不可能だった。また28号以来の金銭面での問題(「切実なるもの」参照)やスタッフ等の運営面での問題(「on the way」参照)も解決していなかった。
 オレは悟った。遂に休刊すべき時が来たのだと。
 そして32号のウラ表紙に下記の文を掲載した。

「休刊?」とハテナマーク付き。「正月の発行予定ですが、資金が無ければ遅れます」で、「うらのページ」では発行資金の募集までしている。
 だが既にオレの中にハテナは無かった。それなのにこう書いた理由は4つ。

  ひとつ:創刊から5年半、『IM』を愛し支えてくれた多くの人の前で、後ろ向きには倒れたくなかった。
  ふたつ:皆の心を『IM』につなぎとめておきたいという甘えた心があった。
  みっつ:発行資金の募集によって廃刊の道を断っておきたかった。(これも甘えやね)
  そして最後:いつでも復刊できる道を残しておきたかった。

 一番大きかったのは最後の理由。戦争に邁進するアメリカと、それにへつらうだけのニッポン政府・・・このまま沈黙するつもりはなかった。事態の推移を見極めつつ充電してチカラを貯め、最も効果的な時期に次の『IM』を出したい。そう考えていた。

 だが復刊をめぐる迷走の果て、33号が日の目を見たのは03年6月。休刊から実に1年半後のことであった。<2004.6.28 記>


IM休刊?(誌面スキャン)


(テキスト版)

IM休刊?

IM - identity market は1996年の創刊以来はじめての全面リニューアルをしました。 見かけは同じでも、スピリット~IMの精神は大きく変わりました。じっくり読んで頂ければわかると思います。アメリカとアフガンの愚かな戦争と、アメリカにゴマをするだけの日本政府に対して失望するだけじゃいけない。IMとして行動を起こさなければならないと思ったのです。

しかし、それと引きかえに、IMのスポンサー獲得は今まで以上に困難になりました。今回の号は約8万円の赤字です。実は次の号を出す資金はもうありません。休刊せざるをえません。

このフリーペーパーを読んで、もし、いまの日本に、いまの社会に、いまの私に必要だと思っていただけたら、このうらのページを読んでください。みなさんの支えがあれば、IMを続けることが出来るはずです。

話は変わりますが、11月11日(世界平和の日)に、平和を願うすべての人に参加してもらいたいことがあります。詳しくはP24に書いてあります。IMに興味が無いという人もこのページだけは読んで下さい。よろしくお願い申し上げます。

次のIMは正月の発行予定ですが、発行資金が無ければ遅れます。ご了承下さい。

2001.10.21 identity market 代表 宮原春萌


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